こんにちは、ちゃむです。
今回は次のような悩みを持つ人に向けての記事です。
ブログを運営していて、Webマーケティングを学ぶ必要性を感じている。Webマーケティングを学ぶためにおすすめの本を紹介してほしい。
当記事で『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』を紹介します。
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Webマーケティングって難しいんじゃないの?
Webマーケティングの初心者には、このように感じる人もいるでしょう。
本書はWebマーケッターの方が、ここまで書いちゃっていいの?と心配するくらい詳しく書かれています。
ですので、初心者にも分かりやすい内容になっています。
本書を読めば、Webマーケティングで本質的に大切なことを知ることができます。
さっそく、本書からWebマーケティングで重要な要素を3つお伝えしましょう。
3つの要素
・「誰に」
・「何を」
・「どう」伝えるか
クリエイティブ(広告)はこの3つの要素で構成されています。
成果を出すためには、3つの要素をしっかりと設定できることが大切なのです。
著者と本書の構成を簡単に紹介します。
著者の木下勝寿(きのした かつひさ)さんのプロフィール。
1968年、神戸生まれ。株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長。株式会社エフエム・ノースウェーブ取締役会長。現役マーケッターでもある。株式会社リクルート勤務後、2000年に北海道特産品販売サイト「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げる。2002年、株式会社北海道・シー・オー・ジェイピーを設立(2009年に株式会社北の達人コーポレーションに商号変更)。2012年札幌証券取引所新興市場「アンビシャス」、2013年札幌証券取引所本則市場(通常市場)、2014年東京証券取引所の市場第二部(東証二部)、2015年東証一部と史上初の4年連続上場。2017年、時価総額1000億円を達成。
引用元:『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』
本書は4つの部で構成されています。
本書の構成
第0部 ファンダメンタルズマーケティングとテクニカルマーケティングの概要
第1部 ファンダメンタルズマーケティングの極意
第1章 ファンダメンタルズクリエイティブの概要
第2章 事前リサーチ
第3章 「誰」に伝えるか
第4章 「何」を伝えるか
第5章 「どう」伝えるか
第6章 「誰に」「何を」「どう」の先へ
第7章 ファンダメンタルズ運用の本質
第2部 テクニカルマーケティングの極意
第1章 テクニカルクリエティブ ー 広告をチューニングする
第2章 「利益」のためのKPIの設計と計測
第3章 テクニカル運用の本質
第3部 これからのマーケッターとブランド戦略の行方
第1章 目指すべきWebマーケッター像
第2章 目指すべきブランド像
それでは『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』を紹介していきましょう。
目次
【要約】ファンダメンタルズマーケティング、テクニカルマーケティングとは何か?
最初にファンダメンタルズマーケティングとテクニカルマーケティングについて説明します。
ファンダメンタルズマーケティングは、商品そのものやユーザーのペルソナ、インサイトを分析してコミュニケーションを設計すること。
もう少しわかりやすく言うと、人間の感情をベースにしたマーケティングのことです。
※ペルソナ:広告を制作するにあたってターゲットユーザーとして想定する架空のユーザー像
※インサイト:消費者を真に購買へと突き動かしている要因、顧客の根本にある欲求、深層心理
テクニカルマーケティングは、クリック率、遷移率、購入率、キーワードなどの数値分析できるフィードバックデータから顧客とのコミュニケーションを設計すること。
これもわかりやすく言うと、デジタルデータを駆使したマーケティングのことです。
※クリック率:表示されている広告をクリックした率
※遷移率:広告から飛んだブリッジLP[BLP]と呼ばれる説明サイトから購入のためのカートサイト[販売LP=HLP]に移動した比率
※購入率:HLPを訪れた人の中で購入した人の率
上図はWebマーケティングの全体像です。
テクニカルマーケティングの領域はファンダメンタルズマーケティングの領域の一部なのです。
このことをしっかり認識しておくことが重要になります。
【要約】Webマーケティングで重要な3つの要素
マーケティングは30年前も今も
・「誰に」
・「何を」
・「どう」伝えるか
が重要なのです。
Webマーケティングは、「どう」の部分が紙からWebに置き換わっただけであり、「誰」「何」の部分は30年前から一切変わっていないのです。
「どう」の部分は紙から電波、パソコン、スマホによって表現方法が変わってきたように、これからもどんどん変わっていくだろうと著者の木下さんは書いています。
「誰」「何」を押さえることはいつの時代も通用することです。
しかし、「どう」の部分はその時代、時代に応じて対応していかなければいけません。
ここから3つの要素についてそれぞれ詳しく説明していきます。
【要約】「誰に」
「誰に」というのは「ターゲットユーザー」のことです。
「ターゲットユーザー」とは商品を買ってほしいお客様。
ブログを運営している人の場合は、記事を読んで欲しい読者になります。
このターゲットユーザーへの理解がどの程度深められるかで、次の「何を」伝えるかのメッセージの精度が大きく変わってきます。
「誰に」を設定するにあたって、大事なポイントが3つあります。
3つのポイント
1.ユーザー起点のターゲット設定
2.商品起点のターゲット設定
3.ペルソナ設定の誤解
3つのポイントをひとつずつ説明していきますね。
1.ユーザー起点のターゲット設定
ユーザー起点のターゲット設定は「ニーズ」をベースにして、そのニーズの強さを段階的に分類する方法です。
わかりやすく言うと、ニーズの強さというのは「痛み」の強さとも言えます。
ユーザーの悩みや痛みが強ければ強いほどそこには強力な対策ニーズが存在すると考えられるのです。
ユーザーの悩みや痛みを起点で考えるために、ユーザー状況を次の9段階で分類することができます。
ユーザーニーズの9段階分類
①対策の必要性に気づいていない。
②対策の必要性に気づいてはいるが「悩みや痛みは一時的なもの」だと思っている。
③対策の必要性を自覚しているし、悩みや痛みは一時的ではないと思っているが、何も手を打っていない(探してもいない)。
④対策を色々検討し始めている。
⑤対策を色々検討してかなり詳しい状態。
⑥対策の手を打ち始めた(何らかの商品を買った)。
⑦既にお気に入りの対策のための商品があり、満足している。
⑧お気に入りの商品はあるが、「他にもっと良いものはないか」と思っている。
⑨色々使ったが結局満足するものはなかった。
本書では9段階分類についてそれぞれ説明しています。
詳しく説明をすると長くなるので、当記事では割愛します。
本書を読んでいただければと思います。
2.商品起点のターゲット設定
商品起点のターゲット設定は商品との距離感で 10 段階に分類する方法です。
ジャンルがコモディティ(汎用)化されているような商品(例えばミネラルウォーターなど、どれを選んでもそこまで大きく差がないように思えるもの)や嗜好品の場合、こちらのほうが良いです。
商品起点の10段階分類
①(そのジャンルの商品自体を)知らない。
②知っているが、そこまで興味はわかず、使ったことはない。
③知っているが、使いたくないと思っている。
④いつかは使いたいと思っているが、使ったことはない。
⑤以前は使っていたが、今は使っていない(また使うかもしれない)。
⑥以前は使っていたが、今はやめており、今後も使う気はない。
⑦今も使っているが、良いものがあれば乗り換えてもよい。
⑧今も使っているが、可もなく不可もなく、今のところ替える気もない。
⑨今も使っており、満足しているので替える気がない。
⑩そのジャンルの商品が好きで、色々試したい。
10段階分類のそれぞれの説明についても本書には書いてありますが、当記事では割愛します。
3.ペルソナ設定の誤解
まずは結論からお伝えします。
商品のペルソナはUSP(その商品特有の強み)やベネフィット(利益)を起点に、最大公約数的に設定することが大事です。
理由はペルソナは条件が多ければ多いほどターゲットは狭くなるからです。
ペルソナ設定は、自社商品やサービスのターゲットについて、1人の架空の人物を想定し、年齢や性別、家族構成、どこに住んでいるかなどのプロフィールを詳細に設定します。
ところが、条件が多いと「全ての条件」を満たさなければ顧客ターゲットにならないので、ターゲットの幅が狭くなるのです。
本書に書かれている例をあげると、「しわ対策化粧品」のペルソナを埼玉県在住の35歳既婚の女性とします(本書ではもっと詳細に設定しています)。
ですが、しわ対策に悩む人というのはもっと多いものです。
年齢の幅が大きかったり、地方在住だったり、もしかすると男性でも悩んでいる人がいるかもしれません。
だから、商品のペルソナは最大公約数的に設定することが大事なのです。
【要約】「何を」
「何を」で大切なこと。
必ず「その商品でしか言えない強み」でなければならない。
「商品やサービスが持っている独自の強み」のことをマーケティング用語でUSPと呼んでいます。
USPは、大きく4種類に分けることができます。
4種類のUSP
①「他社商品にはない便益を与えられる」 or「今までになかった便益を与えられる」
②「他社商品よりも高い便益を与えられる」
③「実績、権威性などの付加価値がある」
④「金銭的お得感がある」
詳細については割愛します。
本書に詳しく書いてありますので、読んでいただければと思います。
注意点があります。
「その商品でしか言えない強み」を伝えなければなりませんが、独りよがりなメッセージになってしまう場合があるので注意が必要です。
「たしかにその商品でしか言えない特徴だが、そこには興味がわかない」というケースがそれに当たります。
これは、「ターゲット」と「商品特徴」がマッチしていないために起こることです。
このことから、ターゲットは「その商品特徴に興味を持つ人」に設定しなければなりません。
「誰(ターゲット)に」と「何(商品特徴)を」は車の両輪のようなものなので、これらが嚙み合っていないといけないのです。
【要約】「どう」伝えるか
「どう」で大切なこと。
伝わらなければ意味がない
「伝〝わ〟る」ためには言いたいことを相手に一方的に発信するだけでなく、それを受け取る側の置かれている状況も考えなければなりません。
相手の置かれている状況を考えず、「商品起点」で一方的に伝えたいことを「発信」するのは「伝〝え〟る」広告です。
「伝〝わ〟る」広告は「ユーザー起点」で「相手がメッセージを受け取る」ための仕組みを設計して作られています。
「伝〝わ〟る」ために大事なポイントを本書から2つ紹介します。
2つのポイント
1.「王道の文書作成フォーム」
2.最初の一文が特に大事
ひとつずつ簡単に説明しましょう。
1.「王道の文書作成フォーム」
著者の木下さんが「文章の天才」とあがめているコンサルタントの竹内謙礼先生から教えてもらった「読みやすい、伝わりやすい王道の文章構成フォーム」が紹介されています。
「王道の文章構成フォーム」
①結論
②否定(会話文)
③肯定
④自分の意見
⑤煽り
著者の木下さんは、この文章構成フォームはどんな商品、どんなサービスにも応用できるので、実際に文章を作るとき参考になると書いています。
詳しくは本書を読んでいただきたいです。
2.最初の一文が特に大事
セールスレターを最後まで読んでもらうには最初の一文が特に大事です。
最初の1〜2行でユーザーの心をつかめないと、そのあとどんなに良いことを書いていても読まれることはないからです。
そこで最後まで読んでもらうために2つの方法が紹介されています。
2つの方法
①「小籔方式」
②「ポイントは◯つあります」話法
これらについても詳しくは本書を読んでください。
とにかく、伝えたいことは最初に伝えることが大事なのです。
『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』の【書評】
『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』の書評です。
私が本書を読んで、心に響いた文章を1つ紹介します。
消費者は最初の一行にその事業の想いを感じ取る。通販は、たった一行で事業がうまくいったり失敗したり、運命を左右する可能性があることを知ってほしい。
引用元:『ファンダメンタルズ × テクニカル マーケティング』
たかが一行
されど一行
魂を込めた一行を綴るマーケッターになってほしい。
この文章はブログの記事を書くうえでも大切なことだと感じました。
本書では文の細部にこだわることが大事だと書かれています。
商品を本当に必要としている人に、文章を読んでもらうためにはどうしたら良いのかということを本書で学ぶことができます。
ほかにも本書ではABテストについてなど、マーケティングの内容もしっかりと書かれています。
Webマーケティング初心者の私でも、Webマーケティングを学ぶならこの1冊を読めば十分なのではと感じました。
まとめ:Webマーケティングで重要な3つの要素
Webマーケティングで重要な3つの要素
3つの要素
・「誰に」
・「何を」
・「どう」伝えるか
マーケティングは30年前も今もこの3つの要素が重要だと著者の木下さんは書いています。
Webマーケティングを学ぶなら、この1冊を読めば十分と言える内容です。
Webマーケティング初心者でも、Webマーケティングを本職でしている方にも学ぶことが多い本です。
本書の内容を活用できれば、商品を本当に必要としている人に文章を読んでもらい、収益をアップさせることも可能になるでしょう。
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今回の記事は以上で終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。